2013年7月31日水曜日

育林系実習:生物多様性が高い天然林を作るには?


考える前に、理想の天然林のイメージが大事ですよね。
貴重なブナ天然林がなんと新潟大学から約2時間30分で見られちゃいます!

山形県小国町の温見平の森林セラピーロードにて。癒しの森として、指定されている天然林です。

枯れた木にも役割がある!?森林の世代更新を考えます。

雪国のブナは、葉っぱが大きい!
誰が1番大きい葉っぱを探せるか、競争!

観光客も多いスポットなので、是非一度いってみてくださいね。

2013年7月28日日曜日

持続可能な森林経営演習(県外編)

いやー,お待たせしました。村上です。
持続可能な森林経営演習の見学,県外編です。
今年は山梨県を訪問しました。
毎年森林認証取得団体を訪問させていただいているのですが,今年は山梨県県有林に行くことになりました。行き先はどのように決めているかと言いますと,5月に企画する見学先コンペで例年決定しております。その結果,今年は栄えある一位が山梨県でした!!

さて,それでは写真とともに一泊二日の見学の様子をお伝えします。

今回,両日とも山梨県県有林課の方に各所を案内していただきました。
まず最初に見学したのがカラマツ長伐期施業地です。
利用間伐(収穫間伐)についていろいろ学ぶことができました。

これどんなふうにして撮ったか分かりますか?
橋の上からの撮影です。持続可能な森林経営の実現において河畔林の保全は極めて重要な項目のひとつです。森林生態系,河川生態系,そして流域全体,それら全てに配慮できてこその森林経営です。

爽やかな出発前の一時です。
昨晩は新大OBである先輩方が宿泊場所に訪問してくれて,にぎやかな交流会をもちました。
やはり,山梨県の訪問は昼も夜も充実してます。
卒業生の皆さまありがとうございました。次回も是非よろしくお願いします。

さて,二日目の見学,まず伺ったのが山梨県森林組合連合会の原木市場です。
木材市場は新潟でも見学していましたが,特に認証材の市場での取り扱い方などが新しく触れた情報かと思います。

なかなか普通の生活をしていたら見かけることのない丸太が積み上げられている様子。
素材(丸太)が製品に変わっていく過程で木材市場の存在は重要です。

最後の見学地は「山梨県森林公園 金川の森」です。
都市型の森林公園を見学すると同時に認証材の使われ方について直接見る機会となりました。
この公園では遊具としてFSC認証材が使用されています。
市民の皆さんにアピールできる場面ではないかと思います。

最後は二日間を振り返っての質疑応答。みんなから積極的(?)に質問が出ていました。

最後に,今回案内していただいた県有林課のお二人には大変お世話になりました。
山梨県の林務行政の一端を見る機会でもあり,今回の学生の中から来年山梨県を受験する学生が出るといいな,と思っております。

2013年7月25日木曜日

9つの体験ができる学科企画が見逃せない!オープンキャンパスに行ってみよう!

8月8日(木)~9日(金)は新潟大学オープンキャンパス。

毎日11:00~ めったに見られない実験室でキャンパスツアー!「非破壊で検査してみよう」

生産環境科学科の企画ブースでは過去最多の9つの展示!
注目は「そらとぶタネ」。大学生もびっくり。楽しい体験ができます。

今年は、初のスタンプラリー開催。
5つのスタンプを集めると、先着100名様に「葉っぱのしおり」をプレゼント。
気になる展示をまわって、スタンプを集めてね!

体験・展示内容
・グライダーの起源! ふわっと、クルクル「そらとぶタネ」
・野ネズミの気持ちになって 「どんぐり探し」
・本物!?世界で1つの 「葉っぱしおり作り」
・田んぼで洪水を防ぐ新大発の技術 「田んぼダム」
・半乾燥地域の新しい農法開発 「キャピラリーバリア」
・魚を捕まえずに数える。魚にやさしい 「魚カウンター」
・新潟の水田を油田に! 「ミドリムシから燃料生産」
・意外としらない雪・雨の測り方 「積雪計・レインゴーランド」
・佐渡の衛星画像が立体に 「飛び出る3D画像」

2013年7月24日水曜日

結論:見学は楽しい。

新潟から山梨へ見学へ。(持続可能な森林経営演習)

内容は村上先生が掲載予定です。なので、本編と関係ないところを紹介します。bunaです。
往復ともに諏訪湖サービスエリアで昼食。


長野県限定メニューも豊富でおいし~。県外見学しかない新鮮さ!


宿泊先はアットホームで食事の種類がかなり豊富。しかも食べ放題で食べきれないくらいのボリューム。(写真は朝食メニューで、さらに追加あり。)
プライベートでも、また行きたい素敵な宿です。

公園を楽しむ学生。
知らないことを体験できる見学はやっぱり楽しい。


2013年7月17日水曜日

育林系実習:ブナ二次林のための施業を考えよう!

先週の記事と同じく、魚沼市大白川地区のブナ二次林(原生林を切った後に再生した林)を6月初旬に調査しました。






2次林ですが、新緑のブナがとってもキレイです!



大学の実習では、大学院生がティーチングアシスタント(TA)としてサポートしてくれます!



これまでのスギ林では、胸高直径を測ってきましたが、広葉樹林では個体差が大きいため胸高周囲長を測ります。



ユキツバキがたくさん自生しています。新潟のブナ林によく見られるユキツバキ型林床です。ただし、全国的にはめずらしい林床です。



こちらはブルーメライスで樹高を測っています。



上の写真に学生が写っているんですが、小さくてわからないくらいブナが大きいです。
(○ーリーを探せ!的な写真ですね。。。)



ブナは比較的雪に強い樹種ですが、耐えきれず雪害で折れることもあります。



このブナ林の特徴について、箕口先生からの解説です。



最後はみんなで集合写真。はいチーズ!





2013年7月10日水曜日

育林系実習:豪多雪地帯の森林管理を考えよう

5月下旬に魚沼市大白川(旧入広瀬)地区に行ってきました。
こちらは、冬には3メートルもの積雪がある豪雪地帯です。



スギの植栽地ですが、ほとんどのスギが雪害で曲がっていたり、折れています。
また、斜立もすごいですね。



まさしく折れ曲がっているスギですが、まだ生きています。



こちらは、もう少し育っているスギ林です。
5月末でも残雪がありました。こちらも雪害木が多いです。



最後は、スギと広葉樹の混交林です。
右側にスギ、左側にブナが共生しています。

今回の実習では、雪害の影響を非常に実感できたと思います。
3つの成長が異なる森林の調査結果から豪多雪地帯の人工林育成上の課題や自生する広葉樹を利用したスギ人工林の管理を考えます。雪が多い新潟らしいテーマです。




2013年7月4日木曜日

日本景観生態学会にて後藤さんがポスター賞受賞!

6月に岩手で開催された日本景観生態学会にて、村上研究室の後藤明日香さんがポスター賞を受賞しました。


「空間スケールの違いが野生動物分布の推定に与える影響」について、後藤さんからのコメントです!

「野生動物の分布を規定していると思われる環境因子に着目し、3種の動物の分布推定モデルを構築しました。

その際に、景観生態学において重要な観点である空間スケールに着目し、解析を行う空間範囲(extent)とデータの最小サイズ(grain size)の違いが、動物分布の推定に与える影響を評価しました。」

おめでとうございます!!

2013年7月3日水曜日

育林系実習:ナラ枯れ跡地を再生中!

ナラ枯れって知っていますか?
カシノナガキクイムシによって、コナラ、ミズナラなどのナラ類が枯れてしまう現象です。
この害虫が5mm程度と非常に小さく、また被害拡大が早いため問題となっています。
そのため、森林分野では、数年前から重要な課題として対策に取り組んでいます。



今回は山形県小国町でのナラ枯れ跡地の再生を体験しました。
上の写真が、コナラ・ミズナラの跡地にブナなどを植栽している場所です。



ブナの植栽木より、自然侵入した樹種が育っていて、苗木が見えないですね。。。
1年前にも下刈りしていますが、侵入樹種は驚くほど成長がいいです。



まず、最初に植栽木と高木性広葉樹(ヤチダモ、ホオノキ、クリなど)にテープでマーキングします。
広葉樹は、他の不要木と葉の色が同じ色のため、誤伐が非常に多いです。
今回もここまで下準備をしても、何本か誤って伐られてしまいました(泣)



見守る箕口先生です。



午後は、下刈り鎌を使って不要木を下刈りです。
残す木を切らないように、集中力が大事!!



下刈り後の植栽地です。最初と比べて、だいぶスッキリしたのがわかります。
暑い中での下刈り作業、お疲れさまでした!

広葉樹の森を再生するためには、このような地道な作業が必要不可欠です。

今回の実習には、置賜森林管理署、山形県庁、小国町役場の方々にご指導いただきました。
本当にありがとうございました!