2012年6月27日水曜日

地域交流サテライト実習:大河津分水(6/23)

6月23日に1年生を引率して大河津分水資料館へ行ってきました。


大河津分水とは、信濃川の氾濫による越後平野における水害を無くすために、つくられた分水路(放水路)です。大河津分水を代表とする様々な土木工事がすすめられた結果、越後平野は日本有数の穀倉地帯となりました。


大河津分水が建設されるきっかけとなった大洪水「横田切れ」について説明を受けているところ。新潟大学の近くの宝光院では、この洪水の際に地上から2m40cm(写真のガラス天井の高さ)まで浸水したそうです。


大河津分水で洪水流を分流する仕組みについて説明を受けているところです。


老朽化のためお役ご免になった旧自在堰。


 解体工事前の旧自在堰を見学することができました。

越後平野の様子を弥彦山の上から観察しました。
こんなに天気が良い日に弥彦に登れてラッキーでした。


 大河津分水をつくり信濃川の水の流れを変えたことや、信濃川河口の港湾施設の建設などにより、流砂の流れが変わり、海岸線に変化が生じました。
 信濃川の河口付近では400m近く海岸が後退し、海岸の後退を止めるために護岸工事等を行わなければなりませんでした。
 一方、大河津分水河口付近では最大600m近く海岸線が前進しました。新しくできた海岸では、飛砂害が生じるようになり、飛砂害を防ぐために海岸防風林の造成がおこなわれました。

この実習を通じて、現在の越後平野を優良な農地にするために払われてきた血のにじむような努力の一端に触れると同時に、自然に手を加えることの難しさについて感じてもらえらのではないかと思います。