2012年5月1日火曜日

これぞ農業土木!

 4月29日から30日にかけて福島県で流量観測のための水位センサーを設置しました.普段は水路やマスを利用して設置するのですが,今回は山からの流出量の観測.コンクリート製の水路はなく谷間を流れる小さな沢が対象.水はちょろちょろとしか流れてないし,どうすんべかと考えた挙句,量水堰を作ってしまいました.(もちろん地元の地権者と受益者の了解を得た上ですが.)
 とはいってもはじめての経験.学生たちと地元の方と一緒に頭をフル回転させて現場会議を行い,必要資材と手順を整理しました.
 竹林の竹を現地調達し,杭を作って木製の堰を支え,さらに土嚢で補強しました.作業は,まさに江戸時代(昭和の亀田郷もこんな感じだったのかな)の農業土木!雪解けの冷たい水に浸かりながらの作業.胴長を着用していましたが,水の冷たさが体に伝わります.これがお湯なら,さながら露天風呂なのに...
 ささやかな工事ですが,動力をもたない昔の人達の苦労を感じながら完成したのが下の写真.こんな経験できないよ.設計から竣工まで半日間です.なかなかの出来栄えでしょ? 水研の学生(男2人,女2人)の根性の賜物です.水研バンザーイ!!





 冷たい泥水に浸かりながらの作業だったことから,新潟への帰り道に(あたたか〜い)風呂に立ち寄ることにしました.学生のiPhoneで検索して,二本松の「智恵子の湯」へ.

http://travel.rakuten.co.jp/HOTEL/41415/41415.htmlより引用

 こじんまりした町中にある温泉宿でしたが,風呂の湯をみてびっくり!作業していた沢の水と同じような色をしていました.泉質は良かったのですが,なんだか作業の続きみたいで... 疲れはとれたのかな?